響け吹奏楽/北村英治

響け吹奏楽/北村英治
 少々古いが2006年6月18日にBS1で放送された音楽ドキュメンタリーを紹介する。北国の片田舎の吹奏楽部の高校生達(主に女子高校生)が練習を積み、県の発表会に出場するまでを描くお話って書くと、あれれどこかで聞いたような?と思うかもしれない。それはその筈で、これはその数年前の邦画「スイングガールズ」の設定なんである。しかも舞台の高校は新築ピカピカなのだが、実は旧校舎はくだんの映画のロケに使われたのだ。「スイング・ガールズ」のロケ地で同趣向のドキュメンタリーを撮るという際物めいたコンセプトは正にジャズそのもの。という訳でこの助っ人役にジャズクラリネットの大御所北村英治氏が登場するのじゃ。
 一方、ハナシの筋でオカシイのは目標の発表会の意義が全く不明なこと。別段コンクールって訳じゃないし、いきなり「発表会」ありきで、そこに向かって馴れない楽器を練習する女子高校生達が登場する。顧問の先生もあんまし経験が無いようで頼りないのだ。そこに北村先生登場なのだが、実際ジャズも知らん高校生にこれも選択基準不明なのだが「ムーンライト・セレナーデ」と「シング・シング・シング」をやらせようとする。なしか企画優先という臭いがする。
 特にドラムは唯一の男子高校生のT君なのだが、これが経験も何もなく、手で打てば足動かずみたいなアクションが笑える。そうこうして4時間に及ぶレクチャーが終わり、次回は発表会の前に北村氏はやって来るという。さてそれからは全員一人一人が独自に練習を開始するのだが暗中模索状態が暫く続く。ここで一大事件が勃発。4月の移動で顧問の先生が転勤になるという。えーっ!うちらどーなるんやもう、となる。
 というところで代わりに颯爽と登場した顧問は若いねーちゃん。これが凄い。T君ににじり寄るやいきなり上着を脱ぎ始め、裸足になってドラムに座ると「どどどー」と始まった。こりゃあプロ顔負け。音大で打楽器を専攻し、しかも吹奏楽暦15年という。これ以上強力な助っ人はおらんがなもう。全員カンフル剤を注入され、生き返ったような練習が一ヶ月続くのでありました。発表会当日は北村氏もゲスト出演し、「シング・シング・シング」ではドラムのT君との掛け合いが楽しい。これは当然1939年のベニーグッドマン・カーネギーホールの演奏をそのまま再現したものでファンは訳も無く涙してしまうのです。というわけで、どことなく非現実感の漂う異色のドキュメンタリーでありました。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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