ガーシュインのピアノ協奏曲

 ガーシュインのピアノ協奏曲(2012年11月10日 サントリーホール)
 先日、日フィルの演奏会に行ってきたのでその感想を記す。開演前に恒例?の指揮者によるプレトークというものがあった。それによれば当日のプログラムはアメリカを意識して組み上げたそうだ。ガーシュインは元より後半の大曲ムソルグスキー展覧会の絵は殆ど演奏される機会の少ない「ストコフスキー編曲版」という。本ブログではそのガーシュインのピアノ協奏曲について述べてみたい。
 今回の独奏者はフランスの名ピアニスト「パスカル・ロジェ」。近年はドビュッシーのCD全集をリリースして評価されたお方である。小生のロジェ体験は以下の如し。20年以上昔に来日して埼玉県のホールでショパンのピアノ協奏曲第一番を演奏したのをFM放送で聴き大変感銘を受けたものだ。
 さて今回はガーシュインのピアノ協奏曲である。ジャズという音楽に関して誤解を恐れずに言えば「黒人ジャズ」と「白人ジャズ」に大別されると思う。前者はいわゆるコテコテのジャズなのに比して後者はジャズの要素を残しつつポピュラリティに主眼を置いている。即ち大編成のオーケストラやビッグバンド、更にはハリウッド(映画)音楽へとつながるジャンルなのだ。この流れの根源がガーシュインなのだと思う。ジャズの大衆化という現象が存在するならその立役者は間違いなく彼であろう。反面クラシック音楽の衣をまとっているのも確かで、ジャズがその衣を着こなしきれていないという問題がある。その良い例がこのピアノ協奏曲であって各メロディが次々と現れるものの全体の構成というか見通しは極めて宜しく無いのだ。別に3楽章形式に縛られる必要なんか全くないと思うのだが。またこの曲は近年ジャズ・ピアニストがオーケストラと組んで演奏されることが多い。
 閑話休題。ピアノ独奏パスカル・ロジェ、山田和樹指揮日本フィルハーモニー交響楽団 の演奏であるが出だしが緊張感の所為か滑らかとはいかなかった。つまりガーシュインのリズム感の共有が出来ていなかったのだ。しかし第二楽章の半ばあたりからピアノの音に艶と重みが出てきてどんどん盛り上がった。そして圧倒的なフィナーレに結びついたのだった。惜しむらくはオケを鳴らしすぎたためかピアノの音が掻き消される場面が多々あったことだ。よってアンコールの独奏曲、サティのグノシエンヌは会場隅々にまで染み渡る名演となったのである。
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はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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