季節の音楽(長月)

季節の音楽(長月)
 季節の音楽(長月)は「バッハの無伴奏チェロソナタ集」を取り上げる。この曲が作曲されたのはかのケーテン時代であって、この時代は無伴奏ヴァイオリンのための作品やフルートソナタ、ブランデンブルグ協奏曲など器楽曲の名曲が目白押し状態なのだ。本作のチェロソナタはビオラダガンバという楽器の為に書かれた無伴奏の6曲からなるソナタ集である。
 チェロは他の楽器と違って音程が低いため楽曲は極めて安定した心休まる趣に溢れ、また同時に渋い面も併せ持っている。小学生の頃に初めて聞いたのが三番のガボット。これは当時習っていたヴァイオリンのために編曲されたものだったけれど躍動感溢れるバッハの真髄に(大袈裟に言えば)触れた気がしたものだ。それは丁度秋ごろだったと思う。
 一方その昔の単身赴任時代には日曜日の夕方5時から今は無きBSデジタルラジオでこの曲集の第一番だけを毎週放送していた。これは明日からまた仕事という時間帯に何かしらの落ち着きを齎してくれたものだ。後年これが我が家のカクテルタイムの音楽になったのもごく自然な流れであろうか。
 この曲のレコードはカザルスをはじめかなりの量にのぼる。しかし10年程昔にオランダのチャンネル・クラシックスというレーベルから登場したピーター・ウイルスベイの演奏にはいたく心酔した。カザルスのような骨太さは皆無だが極めて滑らかな音のつながりが曲の持つ雄大な宇宙を表してやまぬ。よって直ちにに愛聴盤になってしまった。晩夏の夕刻に杯を傾けながらしんみりと聞き入るのには誠に絶好と言わざるを得ない。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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しっかりと聴いたことがまだないのです。
バッハのこういう曲は地味なようでいて、じっと聴いていると麻薬のように効いてくる。まだまだ楽しみがいっぱい残っていると思えば、嬉しくもあります。

バッハ無伴奏チェロ

ディックさん

JASONです。

コメント有難う御座います。

バッハの無伴奏モノはどれもが素晴らしくて高貴なのですが
チェロ組曲はとりわけ思索深い傑作だと思います。

因みにブログのCDは
http://www.amazon.co.jp/Johann-Sebastian-Bach-Suites-Violoncello/dp/B00000C2B4/ref=sr_1_3?s=music&ie=UTF8&qid=1320114787&sr=1-3
です。
プロフィール

JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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