スカイライン-征服-

スカイライン-征服-(2010年アメリカ映画)
 監督はグレッグ&コリン・ストラウス兄弟の侵略SFである。このコンビは前作AVP2(エイリアンVSプレデターのパート2)で見事ずっこけた方々なので「大丈夫か?」という不安と共に観にいったのであるが、最終日の最終回ということもあって大入り満員であった。
 映画は突然エイリアンに侵略された人類の最後の3日間を描いている。破壊のスペクタクル、エイリアンの襲来、なすすべも無い人類、など定番要素は総て守っている。そのコンセプトはSFXチームが見事なまでに「やりたいことをやった」という爽快感に満ち溢れているのだ。
 それはこの作品の成立過程に大いに関係がある。CGやSFXの最先端をいくハイドラックス社は多くの映画のSFXの下請けをしていた。その技術は現時点で最高峰と言って良い。そこで自分たちのやりたいことを実現する映画を自分たちで作ろうということになった。勿論監督のストラウス兄弟はハイドラックス社の生みの親でもあるのだ。スタジオ・ミュージッシャンが自らのバンドを組んでデビューしたSTUFFみたいなものなのだ(古い話題で恐縮ですが)。そうなると作品よりもSFXが先行する、しかも徹底的に進化したSFXを使いそれが活かせる映画を作るということになる。その上自分たちが監督製作脚本を担当するのだから俳優にギャラをかけなければローパジェットが可能だ。そこで先ずはストラウス兄弟の改装したての豪華高層?マンションを撮影に使うことになった。因みに異色作「パラノーマル・アクティビティ」も監督の自宅で撮影されている。撮影場所やらSFXが先ずありきで総ての制作活動が開始されたのだ。しかも限定された場所、3日間という限定された時間など衣装やセットが余り必要でない要素が多い。こうして高々1000万ドルという破格の制作費でこの作品が出来上がったというわけ。結局興行成績は6000万ドル以上を稼いだのであった。
 そうして究極とも言えるSFXで仕上がった映像は実に素晴らしい。高層ビルの屋上から眺めるロスの街も美しいが、そこにエイリアンの宇宙船が下りてくるシーンなどはぞくぞくするほど見事である。誤解を恐れずに言ってしまえばそれだけでお話なんかどうでも良くなるのだ。これこそがストラウス兄弟の「狙っていたこと」なんであろう。事実エイリアンの襲来などホラーSFの定番テーマの部分は「当たり前」過ぎて退屈ですらあるのだ。SFXに徹底的に拘ったらどういう作品になるかを如実に表現せしめた秀作である。
 因みに全くの蛇足であるが冒頭のパーティのシーンでは頻繁にマルガリータ・グラス(シャンパングラスのような平板だが途中で括れがある)が出てくる。これがわが国では中々見つからなかったのだが、つい先日Mデパートで発見し直ちに求めたところ、上記のシーンでは正に外国で使用しているのと寸分違わないことが確かめられたのであった。ということで、この映画は劇場で見て聴くことがポイントではあるが、次回DVDなどを用いて自宅で見る機会があればパーティ参加気分ということでマルガリータを呑みつつ鑑賞すれば臨場感満点!かも知れない。
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テーマ : 特撮・SF・ファンタジー映画
ジャンル : 映画

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Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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