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季節の音楽(水無月)

季節の音楽(水無月)
 季節の音楽(水無月)はブラームスのヴァイオリンソナタ第一番を取りあげる。何時の頃からか「雨の日はブラームスを聴く」などというフレーズが実しやかに言い伝えられているが、その理由としてこのヴァイオリンソナタ第一番の名称が「雨の歌」ということに由来しているのかも知れぬ。
 さてブラームスのヴァイオリンソナタは全3曲ある。それぞれブラームスの絶頂期に相次いで作曲されているだけあって実に充実した内容である。ブラームス独特の唄心に溢れているだけでなく、ヴァイオリンとピアノのバランスが絶妙なのだ。それはそのまま彼のピアノトリオ、ピアノカルテット、などにも通じる楽器たちの自然な融合~まるで多重唱の如き~が素晴らしい。特に第一番は第一楽章から歌曲の如き静かなる高揚感が聴くものを惹きつけて止まぬ。この雨の歌という副題は第三楽章が彼自身の歌曲「雨の歌」から流用されているという理由からだそうだ。
 またメロディーメーカーとしてのブラームスは数々の「おいしい旋律」を発想してはそれを書き留め、パッチワークの如く曲にまとめていった訳でそれは実に楽しいプロセスだったに違いない。一方、曲の出来栄えには非常に厳しくこの3曲のソナタに関連して破棄された曲や断片は夥しい数にのぼったという。ということはこの3曲はブラームスのエッセンスと言っても良いかも知れぬ。
 さて第一番のレコードは数あれどオイストラッフのヴァイオリン、オボーリンのピアノがスケールの大きさで抜きに出ている。一方シェリングのヴァイオリン、ルビンシュタインのピアノによるものは室内楽的喜びに満ちていてこれまた捨てがたい。
 このヴァイオリンソナタの日本版の楽譜を入手したのはこの梅雨間近であり、やはり「雨の歌」はイマドキの季節と縁が深いようである。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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聴いてみました

 ブラームスのヴァイオリンソナタについては今までしっかり聴いたことがなくて、誘われてリサイタルで第2番を聴くことになり、それで予習のつもりで聴こうと考えました。
 簡単に聴くことができたのは、Leila Schayeghのヴァイオリン、Jan Schultszのピアノ演奏によるもの。今年の9月にリリースされた「Brahms:Violin Sonatas」というアルバムです。
 レイラ・シャイエはバロック音楽を専門とするヴァイオリニストで、ブラームスには似合わない印象ですが、とりあえず曲を知りたいからアルバムを捜したので、聴くことができれば何でもよかったのでした。
 冒頭に書いた日本人のリサイタルで第2番を聴いたあと、第1番も上記のソリストの組み合わせで聴いてみました。
 第2番よりも親しみやすい印象でした。それは旋律が馴染みやすいからで、まさにこちらのブログに書かれている通りだからでしょう。
 過去の体験では、ブラームスは何回も聴けば聴くほど味わい深くなってくる傾向があるので、彼のヴァイオリンソナタの味を憶えたことはとても嬉しく感じています。

コメントありがとうございます。

ディックさん
JASONです。
コメントありがとうございます。

ブラームスのヴァイオリンソナタはリサイタルで取り上げられる機会が多く、人気曲の一つです。

最近はヴァイオリンのリサイタル自体が少なくなってきていますが
人気のある曲は
①フランク②ベートーベンのクロイツェル③ブラームスでしょうか。

後はドュビッシー、シューマン、リヒヤルト・シュトラウスあたりかな。

また機会があったら聴いてみてください。

「雨の歌」の原曲

 ブラームスの「雨の歌」の原曲といわれるチェロのソナタニ長調を Amazon の prime music で見つけて聴いてみました。ヴァイオリンソナタと同様、3楽章のチェロソナタで、タマーシュ・ヴァルガ(ウィーン・フィルの首席奏者とか)のチェロ、フェレンツ・ボーグナーのピアノという組み合わせ。
 すっかり気に入ってしまったのはヴァイオリン・ソナタで馴染んでいるからでしょうか。

 各楽章は主題の旋律がすぐに始まり、どの旋律もとても魅力的でひきこまれます。
 ブラームスというと、最初に好きになったのはピアノ協奏曲と交響曲第4番ですが、交響曲のほかの第1番〜第3番は馴染みにくいところがあり、敷居は高いです。
 室内楽がこれほど親しみやすいとは知らなかった。
 私とブラームスの音楽とのあいだには、どことなく親しみにくさが存在していたのですが、それは解消されつつあるようです。

グリュミオー演奏の第3番のアダージョ

ブラームスのヴァイオリン・ソナタは、第2番は演奏会を聴きにいき、第1番はこちらで紹介されて聴き、まとまったのはないか、と捜していたらたまたまグリュミオーとジェルジ・シェベーク(ピアノ)の演奏で3曲入ったのが見つかりました、そのうち第3番第2楽章のアダージョがお奨めだというので、聴いてみたらすごくいい!
ヴァイオリンの音色と旋律の、なんという美しさ!
何度か全曲聴いてますが、ついつい第2楽章を聴いてしまいます。第3楽章も短いですがなかなかよいです。

ブラームスのヴァイオリンソナタ

ディックさん

JASONです。

コメントありがとうございます。

ブラームスのヴァイオリンソナタの素晴らしさは彼の良きアドバイザー
(かつヴァイオリニスト)ヨーゼフ・ヨアヒムによるところが大きいと言われてます。

一昨日FMで放送されたのヴァイオリン協奏曲も彼のサポートが大いにあったものと推察されます。
プロフィール

JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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