肉の蝋人形

肉の蝋人形(1996年伊映画)
 制作ダリオ・アルジェント(サスペリア)、監督ルチオ・フルチ(ゾンゲリア)という超豪華なメンツで作り上げたイタリア製ホラー近年の大傑作である。しかもフルチ先生は撮影半ばに急逝され文字通りの遺作となってしまった。原作はガストン・ルルーの古典である。お話は余りにも有名だが、蝋人形館(Wax Museum)の人形が実は・・・を使っていたというもの。 
 今世紀初頭のパリに暗躍する怪人。彼は蝋人形館に展示する犠牲者を捜していたのだ。たまたま両親がさらわれる現場を観た少女が長じて蝋人形館に勤めることになる。実は長い間様々な人々がここで犠牲になり続けていて、彼女も悲劇のヒロインになる運命・・・という次第。さらってきた人々を蝋人形にする装置というかインテリアというか建物の佇まいというか照明というかセットデザインというか、まあ総てが「サスペリア」そのままの極めて不気味で不安定で怪しげで実に宜しい。一方では昔から犯人を追跡していたという老刑事、正義の味方であり頼りない新聞記者、などなどクラシックな衣装を身に纏い、この摩訶不思議な事件に巻き込まれる。白眉なのは蝋人形館以外のシーンは二度と同じ場面が出てこないのだ。これはドラマを作る上で大変な手間である。警察署、新聞社、カフェテラスなど建物は同じなのに場面としては統べて一回だけなのだ。贅沢というか何というか。そうして精緻に作り上げられた映像により、お話は大団円へと突入する。当然総てが炎に包まれねば為らない。いやーこれは凄い傑作であります。
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テーマ : ホラー
ジャンル : 映画

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JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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