季節の音楽(長月 その2)

季節の音楽(長月 その2)
 (長月 その2)はソニー・クラークの「クールストラッティン」を取りあげる。ジャズの入門盤(この呼び方には大いに違和感があるけれど)に必ず登場するのがこのアルバム。ピアニストS・クラークのリーダーアルバムとしては最もヒットし二本足のジャケット写真でつとに有名である。
 メンバーはASax:J・マクリーン、Tp:A・ファーマー、Bs:P・チェンバース、Ds:A・テイラー、と当時のファンキージャズを代表する面々で固めている。我が国のジャズファンには相当気に入られているが、お膝元の米国ではS・クラーク含めそれ程評価されていない。我が国でモテる理由としてはブルースコードが日本の歌謡曲と共通要素があるとか、様々な説があるが、これは構成が極めてキチンとしており、リズムが崩れていない。つまり極めて安定しているからだと思う。砕いて言えば決まりごとが決まった通りに展開する安心感みたいなものか。しかもそれが浪花節なんだから尚更であろう。勿論ジャズにはアドリブという即興的要素があるのだが、クラークの重心の低いピアノタッチは崩れそうでいて崩れない安定したブルース感覚に溢れ、結果として安心して身を委ねることが出来るのである。この感覚にはどうしたワケか晩夏の日差しを受けた街路の景色が良く合う。初めて聴いたのがその季節だったからかも知れない。
 1989年バブル盛んな頃の9月某日に六本木に“1591”というバーが誕生した。知り合いが経営していたかなんかで、初日に行ったら閑古鳥が啼いていたけど、この店名は知る人ぞ知るこのクールストラッティンのレコード番号なのだ。“BlueNote1591”でファンは直ぐに分かるという寸法。早速BGMにこのアルバムを流すようオーダーしたのは言うまでもない。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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No title

>砕いて言えば決まりごとが決まった通りに展開する安心感みたいなものか。しかもそれが浪花節なんだから尚更であろう。勿論ジャズにはアドリブという即興的要素があるのだが、クラークの重心の低いピアノタッチは崩れそうでいて崩れない安定したブルース感覚に溢れ、結果として安心して身を委ねることが出来るのである。

なるほど、巧みな分析と表現に感心いたしました。まさにそのような感じを受けます。

No title

ディックさん。コメントありがとうございます。ソニー・クラークは小生の大好きなピアニストの一人ですが、さほど録音が多くはありません。けれど中では前にも書きましたがタイムレーベルのソニー・クラーク・トリオは必聴盤と思います。
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JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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