ラマンチャの男

ラマンチャの男(1972年米・伊)
 これもブロードウエイのヒット作の映画化作品。主演はピーター・オトゥール、ソフィア・ローレンという超豪華面々である(それで米・伊合作なのだ)。しかしお話はそう単純ではない。中世イタリアで宗教裁判に掛けられる主人公が牢屋で語るお芝居、これが何とドンキホーテの話なのだ。神をも恐れぬ、しかし調子外れの「ラマンチャの男」、それがドンキホーテであって手下一人とやせ馬にまたがり、難儀している人々があれば剣を以って救う。勘違いも甚だしい騎士道精神、剣を持てばその重さでフラフラという具合である意味コミカルではあるものの、風刺もばっちり効いておりこの作品、要はクセモノなんである。
 それに加えてミュージカルの要素も加わるからその辺の整理整頓もまた大変、という訳で豪華俳優陣も含めて監督できる人はそうは居らぬ。アーサー・ヒラーはそういう意味からすればさすがに大物監督の名にたがわぬ。勿論ピーター・オトゥールの演技は鳥肌ものだし、ソフィア・ローレンもなかなか頑張っておる。しかしながら、音楽的には名曲「インポッシブル・ドリーム(見果てぬ夢)」が余りにも美し過ぎて作品からは浮いてしまっている。この曲はラヴソングの趣と考えるムキも居られようが、実際はドンキホーテの騎士道から発した「敵を倒し、美女を救い出し、勝利の美酒に酔う」といった「見果てぬ夢」なのである。残念ながら。
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はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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