季節の音楽(皇月 その3)
季節の音楽(皇月 その3)
(皇月 その3)はヘンデルの水上の音楽(演奏 コレギウム・アウレウム合奏団)を取り上げる。ヘンデルはイギリスの作曲家であって国王に仕えていたのだが、大陸(つまりヨーロッパ)への音楽的な憧憬止みがたく遂には渡欧してしまう。特にイタリアに興味があったことはその曲想(コンチェルトグロッソの構成など)から十分窺える。
そうこうしているうちに当初の予定を相当越えて大陸に滞在してしまい、国王の機嫌を損ねたという。そこで、ヘンデルは帰国すると直ちにこの水上の音楽を作曲し、国王がテムズ川を遊覧する際にいきなり演奏披露に及び、国王をいたく感動させたという逸話が残っている。尤も現在はその事実を「出来すぎている」と疑問視するムキも多い。とはいうものの、この曲はそうした場面を髣髴とさせる佇まいに溢れていることは万人の認めるところであろう。
水上の音楽は一種の組曲の構成をとっており、オーヴァーチュア、アリア、などの小曲大曲が入り混じってドラマチックな趣に溢れている。同趣向の曲集としては王宮の花火の音楽というのもある。さてコレギウム・アウレウム合奏団はピリオド楽器(古楽器)を使った柔らかな音色と、ドイツのフッガー家の城の通称「糸杉の間」と呼ばれる音響効果に優れた場所で録音を行ったことを特徴としており、その芳醇な響きは他の追従を許さないものがある。バロックオーボエの鄙びた音色がガット弦の響きと微妙に絡み合い、極上の(ワインの如き)音楽が展開する。因みに私事であるが、小生の結婚披露宴の入場にはこの曲の冒頭「オーヴァーチュア」を使ったことから、五月には必ず聴くアイテムになっている。
(皇月 その3)はヘンデルの水上の音楽(演奏 コレギウム・アウレウム合奏団)を取り上げる。ヘンデルはイギリスの作曲家であって国王に仕えていたのだが、大陸(つまりヨーロッパ)への音楽的な憧憬止みがたく遂には渡欧してしまう。特にイタリアに興味があったことはその曲想(コンチェルトグロッソの構成など)から十分窺える。
そうこうしているうちに当初の予定を相当越えて大陸に滞在してしまい、国王の機嫌を損ねたという。そこで、ヘンデルは帰国すると直ちにこの水上の音楽を作曲し、国王がテムズ川を遊覧する際にいきなり演奏披露に及び、国王をいたく感動させたという逸話が残っている。尤も現在はその事実を「出来すぎている」と疑問視するムキも多い。とはいうものの、この曲はそうした場面を髣髴とさせる佇まいに溢れていることは万人の認めるところであろう。
水上の音楽は一種の組曲の構成をとっており、オーヴァーチュア、アリア、などの小曲大曲が入り混じってドラマチックな趣に溢れている。同趣向の曲集としては王宮の花火の音楽というのもある。さてコレギウム・アウレウム合奏団はピリオド楽器(古楽器)を使った柔らかな音色と、ドイツのフッガー家の城の通称「糸杉の間」と呼ばれる音響効果に優れた場所で録音を行ったことを特徴としており、その芳醇な響きは他の追従を許さないものがある。バロックオーボエの鄙びた音色がガット弦の響きと微妙に絡み合い、極上の(ワインの如き)音楽が展開する。因みに私事であるが、小生の結婚披露宴の入場にはこの曲の冒頭「オーヴァーチュア」を使ったことから、五月には必ず聴くアイテムになっている。
スポンサーサイト