イヴリー・ギトリスのリサイタル

イヴリー・ギトリス ヴァイオリン・リサイタル
 11月27日 東京文化会館小ホールで開催された上記リサイタルに行って来た。イヴリー・ギトリスのヴァイオリンを聞くのは20年ぶりだろうか。その独特の奏法は音楽と深く共鳴して聞くものに感動を齎す。その奏法を19世紀的だという人も居れば、新感覚だという人もいる。チケットは完売し会場は超満員であった。
 演目は先ずベートーベンのヴァイオリン・ソナタの第九番「クロイツェル・ソナタ」である。これは近年の彼のライブとしては定番中の定番であり、過去様々なピアニストと競演しCD化もされている。正にギトリスのクロイツェルなのであって余人の追従を許さぬ。とりわけ第二楽章の変奏曲は即興演奏の如き千変万化な表現が素晴らしい。休息を挟んでの第二部冒頭は伴奏者ヴァハン・マルディロシアンの独奏でブラームスの弦楽六重奏曲をテーマにした変奏曲だがこれは平凡な出来栄え。そして再びギトリスが登場してドュビッシーの「ヴァイオリンソナタ」。実はピアノとのバランスはこの曲が一番合っており、ごく自然な曲想の流れが心地良い感動を与えてくれていた。最後はクライスラーやマスネーなどの小品を数曲。日本の浜辺の歌なども独奏として演奏された。これらの小曲をギトリス節で聴くと、音楽の作り方や楽しみ方にまだまだ色々な要素があることを痛感させられる。事実某音大では翌日から二日間は彼の特別レッスン(見学可能)が用意されているのだ。
 89歳という高齢にも拘らず矍鑠としているのは驚異だが、聴衆はそれを気遣いながらもアンコールを強請ってしまうのだ。キラキラ星変奏曲やロンドンブリッジなどの童謡を即興を交えて弾きながら舞台裏に消えていく様は見事であった。
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テーマ : バイオリン
ジャンル : 音楽

ウォーキング・デッド

ウォーキング・デッド
 海外のテレビドラマであって且つホラー作品、しかも近年稀に見る仕上がり、ときているからには当ブログで採り上げない訳にはいかぬ。我国ではケーブル(もしくはCS)でシーズン2が始まったばかりである。原題のウォーキング・デッドとはその名の通りゾンビのことを指す。
 主人公の保安官は銃撃事件で玉に当たりこん睡状態になる。どのくらいの時間が経たのかは明らかにされてないが、気が付いてみると周囲はゾンビたちの徘徊する地獄図と化しており、生き残りを掛けたドラマが展開する。勿論生存者たちが居て保安官もその人々と行動をすることになる。つまりここからはファミリー?ものの要素も加わってくる。
 旨いのはゾンビたちの徘徊する世界に「どうしてなったのか?」には殆ど触れず、「生き残るためには今何をすべきか」という一点のみにドラマを集中させている点であろう。更に前後して「ゾンビの定理」も先ずはしっかりと教えてくれるのだ。そしてショーランナー(製作総指揮)のフランク・ダラボンは登場人物を極めて人間臭くを描くことに徹している。善人でありながら悪事を働く、或いは悪人でありながら善き行いをする、など一筋縄ではいかぬ人間模様を実に宜しく捌いているのだ。これは彼の監督した最新作「ザ・ミスト」(S・キング原作)でも群集劇として大いにその実力が発揮されている。結果として本作ウォーキング・デッドの仕上がりのリアリティは大変なものでゾンビは心底怖いと視聴者は震え上がってしまうのだ(夢にまでみた人も居るとか)。
 原作はアメコミというからこれも構成がきちんとしている理由の一つであろう。蛇足ながら傑作テレビドラマ「プリズン・ブレイク」のヒロインを演じた女優さんも参加しているのだが彼女は作品に恵まれている稀有なお方なんでしょう。米国ではシーズン2の始まりが快調だった所為か、直ちにシーズン3の製作が決定したと言う。ホラーファンならずとも必見のテレビドラマであります。

テーマ : 海外ドラマ
ジャンル : テレビ・ラジオ

季節の音楽~霜月

(季節の音楽~霜月)
 季節の音楽~霜月はシューマンの子供の情景を採り上げる。シューマンのピアノ曲にはソナタ形式ではなくて組曲の形を採った作品が多い。幻想曲や謝肉祭、ウイーンの謝肉祭の道化、森の情景、クライスレリアーナなどがその良き例だろう。この子供の情景も全13曲からなり、とりわけ第7曲トロイメライは有名でピアノ以外の楽器でも編曲されよく演奏される。曲の成り立ちは作曲者本人に言わせると「子供心を描いた、大人のための作品」なのだそうだ。つまり大人レベルの演奏が(当然ながら)要求されるわけ。
 さてこの子供の情景の初めの第1曲は「見知らぬ国と人々について」といって夢の中に誘う如き曲想を持ち、これから始まるファンタジーへの入り口には誠相応しい。小生が新入社員だった大昔、早朝の就業前にスピーカーからは何故かこの曲が流れてきた。丁度配属されたばかりの霜月頃はこの曲が初冬の空気の中に漂うて一種得も言われぬ感興を齎したものだ。しかし、流れたのはこの第1曲のみで、直ぐにその地域(ローカルな)の県の唄?が、そしてラジオ体操第一、へと続いたのであった。
 この曲の演奏は名曲だけあって数知れない。エッシェンバッハの清楚な演奏も宜しいが、やはりホロビッツが第一であろう。その精緻なピアニズムが他の追従を許さぬ。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

プロフィール

JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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