季節の音楽(長月)

季節の音楽(長月)
 季節の音楽(長月)は「バッハの無伴奏チェロソナタ集」を取り上げる。この曲が作曲されたのはかのケーテン時代であって、この時代は無伴奏ヴァイオリンのための作品やフルートソナタ、ブランデンブルグ協奏曲など器楽曲の名曲が目白押し状態なのだ。本作のチェロソナタはビオラダガンバという楽器の為に書かれた無伴奏の6曲からなるソナタ集である。
 チェロは他の楽器と違って音程が低いため楽曲は極めて安定した心休まる趣に溢れ、また同時に渋い面も併せ持っている。小学生の頃に初めて聞いたのが三番のガボット。これは当時習っていたヴァイオリンのために編曲されたものだったけれど躍動感溢れるバッハの真髄に(大袈裟に言えば)触れた気がしたものだ。それは丁度秋ごろだったと思う。
 一方その昔の単身赴任時代には日曜日の夕方5時から今は無きBSデジタルラジオでこの曲集の第一番だけを毎週放送していた。これは明日からまた仕事という時間帯に何かしらの落ち着きを齎してくれたものだ。後年これが我が家のカクテルタイムの音楽になったのもごく自然な流れであろうか。
 この曲のレコードはカザルスをはじめかなりの量にのぼる。しかし10年程昔にオランダのチャンネル・クラシックスというレーベルから登場したピーター・ウイルスベイの演奏にはいたく心酔した。カザルスのような骨太さは皆無だが極めて滑らかな音のつながりが曲の持つ雄大な宇宙を表してやまぬ。よって直ちにに愛聴盤になってしまった。晩夏の夕刻に杯を傾けながらしんみりと聞き入るのには誠に絶好と言わざるを得ない。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ザ・ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト

鮮血の美学「ザ・ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト」(2009 米国映画)
 月曜日はホラー映画の話題から。さてホラー映画の肝としては・・・ハラハラ!どっきり!襲われる!切り刻まれる!などなど一般的な怖さの他に「正視に堪えない」など心理的にプレッシャーの掛かる作品もある。しかしこのあたりを追求したホラー映画は大変少ない。何せ監督や俳優にかなりのポテンシャルが要求されるからだ。これは物理的作業(SFX、メイクなど)では到底実現不可能なのであって、例えば、ひたすら血みどろであればあるほど非現実的になってしまう場合だってあるのだ。つまり恐ろしいばかりのリアリティが先ずはあって、その上にお話がシンプルに展開しなければならぬ。過去トビー・フーパーの名作「悪魔のいけにえ」がそれにあたり、同じ頃にウエス・クレイブンの「鮮血の美学」がそれに並ぶ傑作であった。本作はそのリメイクである。
 両親と別荘に遊びに来たマリーはかの地の友人ペイジと二人だけで町に出る。そこで知り合ったジャスティンの家(モーテル)に行ってマリワナを分けてもらうが、そこに帰ってきたジャスティンの家族は極悪人達であった。二人は森に拉致されて暴行を受ける(ペイジは殺され、マリーは撃たれる)。しかし悪天候の中ジャスティン一家が別荘に行くことになり、マリーを心配する両親と対峙することになる。両親に段々と事態がバレでいくサスペンス、ジャスティン一家の狂気、などが実にリアリティをもって観客に迫ってくる。新人監督デニス・イリアディスの演出は大したもので、一つとして無駄なシーンはなく、画面からはピリピリとした緊張感が伝わってくる。これはホラーに名を借りた映画としての完成度が極めて高い作品である。製作にはウエス・クレイブンが参加しているのも頷ける。単なるスプラッターに終わっていない秀作ホラーであります。

テーマ : ホラー映画
ジャンル : 映画

メディアはメッセージを支配する

メディアはメッセージを支配する
 さて今回は昨今のメディアに関連した話題を採り上げる。それは先日お台場で挙行されたという「デモ」のことである。その原因は「フジテレビが余りに韓国のドラマやアーティスト達を取り上げ過ぎる」ということを某俳優がツイッターかなんかで個人の意見として発表したところ、彼は事務所から解雇されたというもの。某俳優はその一部始終を更にネットで発表したものだから、フジテレビに対する不満などが高ぶり、遂にはフジテレビの日(8/8らしい)の前日にデモとなったという。勿論召集はネットで行われたのだ。
 さて当日お台場では奇妙な現象が起こった。つまり普段お台場に来ていた人々の中にはこのデモのことも原因もさっぱり知らない輩が居たと言うのだ。何故か?それは至極簡単なことでフジテレビと韓国のことやデモのことは総て「ネットでしか」知りえない情報だったからだ。テレビも勿論、新聞などのメディアでは全く以って採り上げられていないのだ。メディアによってこれ程見事に情報が制限された例は珍しいのではないか?
 JASONはかなり前から新聞を止めてしまったが、それはネットで十分(同程度)と考えたからである。しかし、テレビや新聞などでは採り上げられない情報がネットで得られる、となると話は別である。マスコミのパワーダウンが囁かれて久しいが内容の正しさなどは既に当てにしている人間は少ないものの、何と情報が「制限されている」となるともう先行きは見えていると言っても良いかもしれない。
 その昔マクルーハンという学者が「メディアはメッセージ」であるという格言をのたもうた。同じメッセージでも映像向き、文字向き、音声向きと様々な種類があり、夫々に適切なメディアがメッセージを伝えるのでメディアそのものがメッセージ足り得るといった意味合いである。しかしそこにはメッセージの正確性、平等性、などは言及されていない。メディア自身がメッセージの内容を支配(制限、修正など)してしまってはメディア本来の使命も何もあったものではないだろう。

テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

ホームページの裏話(87)

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ホームページの裏話(87)
 さて今回も現在アップ中のチェリーとジャンヌ「トミーとウイルの物語」についての裏話を記してみよう。今回は各絵の題名と楽曲の関係についてである。全18枚のうちで実際に曲があるのは「あこがれ」「ナイト・アンド・デイ」「聖夜」くらいではないだろうか。中でも「ナイト・アンド・デイ」は同名の映画(内容は曲とは別物)がトムクルーズ主演で作られているほど有名である。
 今回はこの曲について述べてみたい。「ナイト・アンド・デイ」が作られたのは1930年代で作曲者はあのコール・ポーターである。曲のバース(つまり前奏ですな)部分は時計のチクタク音や水道水の垂れる音などを模しており、周期的な雰囲気(つまり頻繁さ)を作り出している。そしてリフレイン(主題)に入ってからは「それほど頻繁にあなたを想っている」と唄う。
 ここで本作品に戻るとトミー君がウイルからサックスの手解きを受ける場面が「ナイト・アンド・デイ」。つまり楽器の練習は周期的な訓練が必要ということで、まさしくぴったりな音楽(題名)なのであります。曲自体は色々な人が演奏し、唄っているがこの曲を自らのトレードマークにしたフランク・シナトラのレコードが一番だとJASONは勝手に思っている。

テーマ : イラスト
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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