ネスト

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ネスト
 今回採り上げるのはスペイン製ホラー映画である。2014年製作のネスト。何しろ主演のマカレナ・ゴメスの演技に圧倒され、お話のご都合主義などは消し飛んでしまうのだ。 
 1950年代のマドリード。アパートに住み暮らす年の離れた姉妹。この姉をゴメスが演じる。元々精神に障害があるのか外出恐怖症?とかで年中引きこもって暮らしてきた。一方の妹は外に働きに出ており外界との接点は(生活物資の供給など)この妹で保たれていて、あとは洋服の仕立てをしている姉の部屋にリッチなマダムが時折客として訪れるだけである。
 こうした何とかバランスを摂って社会の片隅で一見平穏に暮らしている二人のところに外部から横槍が入って狂気が染み出してくる。というか本性があらわになってくる。そしてゴメスの迫真の演技と相まって一般のホラー映画とは一枚も二枚も違った「恐怖」が味わえるという寸法だ。
 階段から落ちたという隣人を姉が運び入れてしまうあたりから「ミザリー」の展開になるのだがそれはご愛敬だ。全面にゴメスの姿が映った宣伝ポスターは凄い迫力だが「エスターを凌ぐ衝撃のラスト」なるコピーは頂けぬ。ラストのオチは既に分かっているだけでなくその事実が作品全体のコンセプトにあんまし関係しないのだ。このあたりは賛否両論があるやも知れぬ。
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The Cat

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The Cat
 このブログでは何時もネコの話題を紹介しているが、今回は映画の話である。しかもこのブログに相応しく「ホラー映画」である。
 さて本作は2011年の韓国映画である。小生がこの映画を見るに至った動機は実に単純で「ネコがたくさん出ているであろう」「蛇足的にホラーなんだろうな」更に「韓国映画は殆ど見ないのでこの際何かの参考になるやも知れぬ」などである。いささか投げやりな動機と言えば言えなくもない。
 お話は未消化ながら単純で、ペットショップで働くヒロイン(パク・ミニョンとかいう韓国では有名な女優らしい)が白猫にまつわる恐ろしい話に巻き込まれるというもの。設定も展開も恐ろしく幼稚なので実は突っ込み所が“無い”。伏線にしろエピソードにしろ“パクリ”の努力は認めるが、地下室の焼却炉なんて見ただけで話しが想像できしかもその通りに進む。警官とヒロインのラブストーリー(らしき話)も表面的で安っぽい。そうした底の浅い伏線のため最後のカタストロフィーが完全に腰砕け。結局原因と結果は説明されているもののどうでもいい感じがするし。
 とはいえ、韓国の社会の“今”を知るには絶好かも知れぬ。ペットショップや保健所(ほんとうにこんな情況なのだろうか?)の焼却施設などこのあたりは実に笑える。
 ところで当初の“ネコ達がたくさん登場する”のはどうだったのかと言えば、ネコ達が魅力的に撮れてなくてがっくり。しかも白猫に赤い染料?で化粧させるなんて横暴が罷り通っているのだから。そのうち猫の顔も整形するようになったらそれだけでホラーだ。

ホラー映画三昧

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ホラー映画三昧
 このブログも来月には8年目に突入する予定である。永い間のご厚意に御礼申し上げると共に今年もよろしくお願いしたい。
さて今回は本ブログのメインテーマである「ホラー映画」について色々と述べてみよう。というかこの年末年始にかけてかなりのホラー映画を見たのでその辺りから話を始めてみる。
 見た作品を以下に順不同で羅列してみる。①ザ・ベイ②REC3③REC4④ハネムーン⑤タイムシャッフル⑥ダークハウス⑦フロム・ザ・ダーク⑧ザ・ロッジ⑨悪魔の棲む家666⑩クラウン⑪ジェサベル⑫KRISTYクリスティ・・・殆どがWOWOWからの録画なので製作が2014年~2015年という“新作”である。
 これらの作品の共通するものとして最近は“血みどろ”の表現がかなり大人しくなってきたことが挙げられよう。やはり残酷シーンには色々と規正があるものと推察される。尤もそれでは盛り上がらない場合は非現実シーン(②③の例えばゾンビとか)にここぞとばかり使用する場合は結構あるみたいだが。
とはいえクリエーターとしては“血みどろ”の代りに様々な工夫を凝らすことを要求される。その一つはストーリーを捻ってどんでん返し(④⑤⑨⑪)を用意したり、超常現象(⑧)を描いたりしている。いずれにしても伏線の張り方が大事なワケでともすると“冗長”で“しつこい”演出(⑫)は避けて欲しいところだ。
 ⑨は題名からかなり損をしているがアーミッシュの村を舞台にしたオカルトなのでその非日常性が上手くブレンドされた佳作に仕上がっている。①はバリー・レビンソン監督作でPOV手法を巧く活用して恐怖を盛り上げることに成功している。
 以上、短期間にかなり見たが確かにホラー映画は変わってきているのは事実だろう。よって侮れないのであり、これからも随時レポートしていく予定だ。

10月はホラー月間

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10月はホラー月間
 今回は最近観た幾つかのホラー映画について述べてみよう。先ずは「ババドッグ」。2014年の豪州映画である。幼い息子をかかえる母子家庭という設定。母親は介護施設で働いている。息子は学校でも問題を起こすし母親としてはかなりストレスの溜まる毎日だ。このあたりのリアリティはかなり説得力がある。ある日息子の差し出す絵本にババドッグなる異様な人形?を観てから怪奇現象が勃発しだす。といっても全てはストレスから来る妄想だと言われても仕方ないところがあり、そうした親子の日常の描き方にはつい引き込まれる。ホラー映画としての怖さよりもストレスから来る「やりきれなさ」が溜まらない。かの(エクソシストで有名な)W・フリードキンに史上稀な恐怖映画だといわしめたのはこのあたり故か?
 お次は「ボーグマン」。2013年のオランダ映画。これが何というか不気味な作品でそのジャンルだけで言えば恐らくベストワンだろう。出所も目的も不明なボーグマンなる集団?が居る。彼らは普通の生活をしている家庭に入り込み仲間を増やしていくのだが、それを妨げる人々を容赦なく殺戮していく。その辺りの淡々とした描写は怖いというより不気味で実に妙なリアリティに溢れている。北欧のインテリア、家族揃っての食事シーン、夫婦関係、恋人関係等が人間味の無い無機質な描写で語られていくのだ。ボーグマンの生き様よりもその世界観に戦慄を覚える。監督はシュールな作品で知られるアレックス・ファン・バーメルダムだから当然か?
 最後は「恐怖ノ黒鉄扉」。原題は「私は何もしていない(のにどうして死ぬの?)」という2013年のスペイン映画。ボイラー室に閉じ込められ焼死した息子の母親が廃屋でおバカなパーティーを繰り広げるティーンエージャー達に制裁を加えるという単純なお話。前半が1980年代のスラッシャー映画そのもので極めて冗長に作ってあり、後半はいきなり怒涛の展開となる。ホラー映画としては極めて「正調派」で安心して?楽しめる作品であります。
 以上、今回の画像は拙ブログJASON GALLELYに掲載予定の「ハロウインに向けて」をいち早く掲載させて貰った次第。

ホラー月間を迎えて

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ホラー月間を迎えて
 今月はホラー月間である(JASONの勝手に決めた月間です)。それに因んで最近観たホラー映画を紹介する。
 先ずは「バーニング」(1981)。ホラー映画の古典的名作である。しかしながらメディアの変化に乗り遅れてしまい、観る機会が無かったのだ。どういうことかというと、本作は映画の後のビデオソフトになる際、時代を考えれば「ビデオテープ」即ちレンタルビデオが初期の形態となる。そして次なるメディアはDVD化という波が待ち構えているのだが、北米向けという限定版だったようで、ある意味乗り遅れてしまったのだ。この時点でソフトはビデオテープしかないという正に「幻のホラー作品」となってしまう。尤も残虐シーンで様々な指定を受けていたというのもソフトの発売にブレーキを掛けていたのかも知れぬ。
 ジャケットの絵は草刈用のかなり大きな「はさみ」の影を前面に押し出しているので「バーニング(燃え尽きる)」とどう関連してくるのか昔からギモンに思っていた。
 そしてつい最近になってメディアがブルーレイの時代となって運良く?ソフトとして認識されブルーレイ・ソフトとしてリリースされたのだ。即ちハイビジョン・リマスターとして。こうした動きを基に某ケーブルで放送された「バーニング」をようやく観られたのだ。因みに「バーニング」とは過去に若者たちに燃やされた人間のことで、彼はそれを理由にリベンジの鬼と化す訳。
 いやいやこれは傑作でありました。ホラー映画の古典「13日の金曜日」を上手く取り入れていて、サマーキャンプに集う若者たち、そこに忍び寄る殺人鬼、そして繰り広げられる殺戮の数々、とまあ定番中の定番の展開で安心して?観ていられる。何せ特殊メイク(つまり血しぶきなどですな)があのトム・サビーニ。残虐シーンにも一種の節度が感じられ、静かな恐怖を醸し出すことに成功している。音楽がリック・ウエイクマン。ロックバンドのイエスのキーボード奏者で今回は殺人鬼が獲物(つまり若いギャルたち)を狙うカメラワークになるとオルガンで盛り上げる。このオルガンがチープである筈なのだが気が利いておりアドリブのようで実に素晴らしいのだ。
 既に30年以上昔の作品だから演出は相当にダルいし進行もまだるっこしい。しかしながら、才能溢れる人々で作られている所為かインパクトは非常に強い。古典的名作とはこういう作品のことを言うのだろう。

プロフィール

JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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