季節の音楽 水無月

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季節の音楽 水無月
 季節の音楽 水無月は「101ストリングスの音楽」を採りあげる。101ストリングスとはその名前の通り、101人の弦楽器奏者を揃えたオーケストラのことである。ご丁寧にもそのレコードジャケットの片隅にはロゴと共にステージで演奏する彼らのイラストとも写真ともいえぬ絵が飾られており、101人が確認できるという仕組みである。確かにそのサウンドはシンフォニックで厚みがあり他の追従を許さないものがある。何となくハリウッド製のつまりはアメリカの楽団と思ってしまうが実際は指揮者含め全てドイツ(後にイギリス)のオーケストラである。
 またそのアルバムのコンセプトが明快なのも特徴である。特に世界各地の音楽、例えば、イギリス、スペイン、ギリシャなどの音楽だけを集めたもの、或いは食卓の音楽、寝室の音楽、それにクリスマスもの、ビートルズアルバムなど正に多種多彩である。ある意味環境音楽の先駆的位置づけになるのかも知れぬ。またレーベルのアルシャイアはレコードの価格を従来品の半分(数ドル)に設定した廉価版でリリースしたためかこれが普及に大いに貢献した。
 大学生の頃、ヤマハの輸入レコードバーゲンでこの廉価版が大量に出された際にその価格もあってかかなり入手したものだ。このバーゲンは6月頃に大手デパートの催し物場で定期的に開催され、会場には101ストリングス+トランペットという実にムードあふれるアルバムが流れていたのを思い出す。
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季節の音楽 皇月

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季節の音楽 皇月 
 「季節の音楽 皇月」は「明日に架ける橋:演奏ポール・デスモンド」を取り上げる。このアルバムのプロデューサーはクリード・テイラー。この人は元々ABCレコードでポール・アンカなどのプロデューサーをしていたのをVerbレコードが引き抜いたのだが、早速彼が制作した「イパネマの娘」は大ヒットして1963年のグラミー賞を掻っ攫ったのは衆目の知るところである。
 その彼を1968年A&Mレコードが当時としては破格の契約金である100万ドルで引き抜いたのだが、これまた早速その手腕を発揮して今日に言うところのフュージョンの先駆け作品を続々発表してこれまた大ヒット。W・モンゴメリー、A・C・ジョビン、C・アダレイ、H・マン、G・ベンソン。B・ジェームスなどの大物ミュージシャンを登用したそのサウンドに我々は一気に引き込まれて仕舞ったものだ。ジャズとロックとそしてクラシックの融合みたいな異世界はそのジャケットのシュールなことと相まって人気を博し、彼独自のCTIレコードの設立にまで発展した。
 さて本アルバムはサイモンとガーファンクルのヒット曲集である。ポール・デスモンドの知的でクールなアルトの音色の醸し出す浮遊感というかアンビエントな感覚が素晴らしいが、一方ではピアノにハービー・ハンコックを採用するなどファンキーな一面もあって楽しめる。1970年代の5月頃にFMからエアチェックしたのであった。

季節の音楽 卯月

卯月
季節の音楽 卯月
 季節の音楽 卯月は~「イン・ラヴ」 (演奏パーシーフェイスオーケストラ)を採り上げる。「イン・ラブ」は パーシーフェイスオーケストラの1950年代のアルバム「Bon Voyage」と「Continental Music」から日本独自で編集(選曲)したレコードである。題名は中の曲目から付けたものと思われる。コンセプトは「ヨーロッパの旅情」であろう。
 パーシーフェイスの音楽をSpellbinding Magic Music(全身が金縛り?にあったような)と称しているが、これを最近ある本では「エロい」と表現していた。正確に表すことは難しいが、要は虜になったら逃れ難い音楽のことを指しているわけ。その意味からカナダ人の彼がアメリカの音楽を奏するとき、その「エロい」部分は増幅され、心地良いのだけど何かしらの生臭さを伴ってしまうのも事実である。それに比してヨーロッパ(Continental)の音楽を扱う時は、そのあたりが旨く中和され、極めて上質な感覚を伴うから面白い。このアルバムはその上質さが顕著になった好例といえよう。シンフォニー、ポルトガルの四月、アネマエコーレ、アリベデルチ・ローマ、ラ・ロンドなど何れも名演揃いである。
 その昔NHKラジオ第一放送の毎日23時からの番組「夢のハーモニィ」でこの「イン・ラブ」がオン・エアーされたのが折しも4月頃であった。確か週末は曲の間に詩の朗読が挟まれていたと思う。その時は立原エリカの詩だったのだが、凍るような冬の世界に一筋の陽光が差し込んでくるイメージが記憶に残っている。
 後年、それぞれのアルバムがCDでリイシューされその全貌を聴くことを得たのだが、アルバム「イン・ラブ」に入っていなかった曲の中には正にSpellbinding Magic Musicに相応しい佳曲が沢山あったことに驚かされたものだ

季節の音楽 弥生

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季節の音楽 弥生~デュエット/ドリス・デイ&アンドレ・プレビン)
 季節の音楽 弥生は「デュエット/ドリス・デイ&アンドレ・プレビン」を採り上げる。1961年制作の「デュエット」はライナー・ノーツによれば当時映画俳優としても脂の乗ったドリス・デイとジャズピアニストというよりはそろそろクラシックの指揮者として頭角を現していたアンドレ・プレビンご両人がニューヨークで「密かに」レコーディングしたアルバムという。平たく言えばお互い(大好きな)ジャズをやりたいのだが諸般の事情で難しい環境にあるというところか。
 しかしこの出来栄えはどうだ。1950年代に既に女性ジャズヴォーカリストとして確固たる地位を確保していたドリス・デイの「大人の」歌いまわしと、洗練の極致をいくプレビンのピアノが相まって極めてお洒落で粋なジャズアルバムとなった。
 どの曲も佳曲であるがエンディングの「Falling Love Again」がしみじみとして出色の出来栄え。実は30年以上昔の3月に、とあるFM局が「ホワイトデイ」の特番としてLoveに因んだ曲ばかりを特集したのだが、奇しくもそのエンディングにこの「Falling Love Again」が流れて一発で気に入ってしまったわけ。 
 因みにプレビンという御仁は1950年代はクール・ジャズで名を馳せていたものだが、なぜかその後はクラシックにどっぷりと浸ってしまい、指揮者として大いに評価された。数年前にはN響とも共演しモーツァルトの協奏曲を弾いていたが、更に近年は女流大ヴァイオリニストのアンネ・ゾフィ・ムターと結婚し、彼女の伴奏者としても活躍している(現在は離婚しているらしい)。著名な女性アーティストと一緒(競演)になると何故か実力が発揮されるのでありましょうか。

季節の音楽 如月

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季節の音楽 如月
 「季節の音楽 如月」はカーメン・キャバレロのカクテルピアノを取り上げたい。以前、既にカーメン・キャバレロのラテンナンバーを採りあげたが、彼の本質はカクテルピアノである。このジャンルは我が国では全く馴染みが無いのであるが、米国ではかなり一般的である。それはカクテル・パーティが日常茶飯事だったからだ。だった、と書いたのは米国では現在に比べ1950年代から60年代まではカクテル・パーティの為の音楽がかなり多量にリリースされたからだ。現在はパーティの音楽自体もかなり変ってしまっているものと思われる。
 さて、キャバレロの華麗なピアノタッチは映画「愛情物語」のショパンのノクターンで既に実証済みであるが、その路線はそのままカクテル・パーティに繫がる。数年前CD復刻されたその名もズバリ「カクテル・ウイズ・キャバレロ」なるアルバムは聴いていると心和むこと請け合いの素晴らしい内容である。寒さの厳しい2月の夕暮れ時は夕焼けが一段と美しく、その際にキャバレロのピアノを聴きつつカクテルを舐めるという醍醐味を近年享受しているので採りあげた次第である。
プロフィール

JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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