季節の音楽 霜月

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季節の音楽 霜月
 季節の音楽 霜月はジョージ・シアリングの“ピアノ・ウイズ・ストリングス”を取り上げる。既に何度か紹介したことのあるG・シアリングであるが、オーケストラをバックに(これをウイズ・ストリングスと称する)自己のクインテットの演奏を繰り広げるという形式を展開しこれが大当たりをとった。
 それはシアリングのピアノがストリングスの奏でる流れに乗る形で、いわゆるムード溢れる雰囲気が楽しめるという寸法。そのイメージはドレスが絨毯の上を滑るような感覚であった。その為か、アルバムタイトルが「Satin Affair」「Black Satin」「White Satin」「Velvet Carpet」などの絹ずれ関連?が多い。因みにこれらの輸入盤で初めてシアリングの“ピアノ・ウイズ・ストリングス”を知ったのが毎年11月に開催される恒例のヤマハの輸入バーゲンだった。もう40年以上昔の話であるが。
 さて1950年代のCapitalレコードはこのようなムード・ミュージック(例えばジャッキー・グリースンとか)がかなり沢山リリースされているが、シアリングのアルバムはクールジャズに裏打ちされた極めて洒落たオモムキがあり、選曲含めて第一級であることは言うを待たぬ。勿論当時のアメリカの生活パターンも緊密に反映されているわけで、現代よりも時間がゆったりと流れていたものと推察される。因みに写真は「White Satin」である。
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季節の音楽 神無月

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季節の音楽 神無月 
 季節の音楽 神無月は「ブラームス作曲ワルツ作品39」を取り上げる。これはブラームスのピアノ連弾曲としてつとに有名である。ワルツという形式をベースに16曲の小曲から構成され、第15番は所謂「ブラームスの子守唄」として単独でもよく演奏される。形式だけでなくメロディーも夫々が関連しており、ワルツの楽しさを満喫させてくれる名曲であると言って良い。
 謂わばワルツとピアノ連弾という取り合わせがそのまま“二人で一緒に音楽を楽しむ”というコンセプトに繫がっているところが素敵なんである。しかし実際に演奏される機会はそれほど多くない。小生お気に入りのレコードはワルター・クリーン&ベアトリス・クリーンの夫妻によるものである。このペアは他にも優れた連弾曲を録音しているが、これは中でも曲想に忠実に反応し、メリハリのある演奏を繰り広げている。
 因みにブラームス自身はクララ・シューマン(この二人の親密さはかなり有名)とよく弾いていたという話が残っている。実際、その場に居合わせた人々は何と幸運だったのだろう。 
 この曲はその昔単身赴任をしていた頃、マンションの有線放送のクラシックチャンネルで10月になると必ず流れていたものである。

季節の音楽 長月

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季節の音楽 長月
 季節の音楽 長月はジャック・ルーシエのゴルドベルク変奏曲を採りあげる。プレイ・バック/プレイ・バッハで1960年代後半に一世を風靡したジャック・ルーシェ伯父さんのゴールドベルク変奏曲で録音は1999年パリである。
 プレイ・バッハってのをご存知の方はもう少なくなってしまったかもしれない。バッハをジャズってやろう、というのが基本コンセプトであるが、フランス人らしい洒落た感覚を持ち、しかも様々なバッハの作品を取上げているのも大きな特徴である。デビューは確か「トッカータとフーガ 二短調」だった記憶がある。次にインベンションとシンフォニアあたりで、イタリア協奏曲もあったなあ。パリはオランピア劇場でのライブでは「ピアノ協奏曲第一番」なる超マイナーな曲だったため聴衆はいつ終わったのか判らなくて困惑した拍手があちこちに入ってたのを思い出す。
 さてその彼がバッハの生誕250年記念にちなみ満を待して録音したのがこの「ゴールドベルク」なのだ。これが実に素晴らしい期待以上の内容なのである。32の変奏曲を様々なリズムで聞かせるだけでなく、一音一音に生命を吹き込むが如く、実に丁寧に生き生きと奏でていて、ついつい引き込まれてしまう。もう円熟の境地なのでしょうなあ。グールドに加え、またまたゴールドベルクの名盤が誕生したことを喜びたい。
 このアルバムはその昔単身赴任で上京する際によくカセットで聞いていたものだ。早朝に新大阪駅をスタートする際に聞き出して丁度名古屋あたりで終了し、その後は爆睡モードに突入というパターンを繰り返したわけ。出だしのアリアを聴くと何故か初秋の頃の新大阪の駅の景色がどうしても浮かんできてしまう。

季節の音楽 葉月

EXOTIC STRINGS
季節の音楽 葉月
 季節の音楽 葉月はパーシィフェイスオーケストラのアルバム「South Pacific」と「Exotic Strings」を取り上げる。パーシィ・フェイスの演奏した「魅惑の宵」は名盤「South Pacific」に入っている訳だけど、その昔テレビの創世記の頃は夕方の放映開始前のテストパターンのバックに流れていたことを考えると、恐らく1950年代初めの録音なのであろう。業界で言うモノスコパターンは丸い形の走査線の粗い映像であって、本放送が始まるまでの間飽く事無く眺めていたのも今となっては懐かしい思い出である。「South Pacific」は同名ミュージカルからの曲集で「バリハイ」「ヤンガー・ザン・スプリングタイム」などリチャード・ロジャースの佳曲ぞろいである。
 一方の 「Exotic Strings」は1960年代中期のアルバムでラテン色が強い。こちらは高校の夏休みの頃、FM東海時代のジェットストリームで聞き一編に気に入ってしまった。第一曲目のシンフォニックな「輝くビーズと腕輪」から素晴らしく、コール・ポーターの名曲「君にこそ心ときめく」の滑らかなストリングスの肌合いなど、千変万化なオモムキが楽しめる。画像は「Exotic Strings」である。

季節の音楽 文月

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季節の音楽 文月
 季節の音楽 文月はボサノバを採り上げる。だが、ここで言うボサノバはかなり限定されておる。ジャズ・レーベルのVerbにその元が潜んでいるのだ。実はNHK-FMの軽音楽番組で1981年の夏にボサノバを特集した時があって、その殆どがVerbのアルバムであったのだ。当時は全てがLPであったから、放送されたアルバムを実際には後年少しずつ買い漁っていった。
 中でも最初に買ったのが後述するワルター・ワンダレイの「サマーサンバ」であった。だから今でもシーズン到来とばかりに先ず初めに聞きだすのはこのアルバムでありサマーサンバなのだ。さてそのVerbであるが、既に述べたように敏腕プロデュサーであるクリード・テイラーがABCから移籍して直ちに創り上げたのが南米のサンバとジャズをミックスしたボサノバと言われている。大ヒットアルバム「ゲッツ・ジルベルト」(添付写真)は1964年のグラミー賞を採ったのだからその勢いが知れるというものだ。このアルバムに参加しているのはA・ジルベルト(Vo)、J・ジルベルト(Vo)、AC・ジョビン(Pf)、S・ゲッツ(Tsax)、であって夫々がその後沢山のアルバムを輩出しブームを支えた。
 小生の好んで聴くアルバムは以下の如し。先ず「サマーサンバ」(Org:W・ワンダレイ)。ワンダレイのソウルフルなオルガンが心地良く暑さを忘れさせてくれる。「イパネマの娘」(Pf:AC・ジョビン)。ジョビンの第一作だがC・オーガマン指揮のストリングスをバックにシンプルなピアノの音色が心を和ませてくれる。「ジャズ・サンバ」(Asax:S・ゲッツ、G:C・バード)。名曲デサフィナードなどが軽快なリズムで楽しめる。このサックス、ギター、ベース、ドラムスの形態は大好評を以って支持され、以降「ジャズ・サンバ・アンコール」「ゲッツ・アルメイダ」と続いた。次は「オルフェの唄」(G&Vo:R・ボンファ)。名作オルフェの唄(カーニバルの朝)はこのヴァージョンが最も有名である。ボンファの極めて土着な演奏スタイルが注目を集めた。「ソフトリー・ボサノバ」(G・マクファーランド)。これはやや異色。スキャットでビートルズの名曲をボサノバのアレンジで聞かせる。マクファーランドは名アレンジャーなのだ。
 更にはAC・ジョビンの「潮流」「ウエーヴ」、R・ボンファの「ボンファ・マジック」、など様々なアルバムが犇いている。更にワルターワンダレイは(多分)来日時にキングに吹きこんだアルバムがあり、これはその後再発売もCD化もされてないが、「ウエーブ」や「ブラジル」といった名曲をどちらかというとリラックスした感じで演奏しており、これもまたカセットで録音して愛聴している。
プロフィール

JASON

Author:JASON
はじめまして。JASONと申します。ホラー映画が大好きで放映される作品は大概録画して観ています。時間が許せば劇場にも足を運びますが、ことホラー映画に関して言えば米国で公開された数の十分の一くらいしか我が国で公開されないのが残念です。因みにハンドルネームのJASONは御存じ13金のシリーズから取ったものです。さて小生の他の趣味ですが楽器では習い事レベルですが、クラシックのヴァイオリンとジャズピアノを奏します。またカクテルに興味があり、冬はマンハッタン、夏はマルガリータなどを作って楽しんでいます。更に ホームページギャラリー「チェリーとジャンヌ」を公開中です。黒猫チェリーと白猫ジャンヌが登場するイラストストーリーとギャラリーの二本立てになっています。見て頂いた方々のご感想や意見交換などをホームページつくりに反映していきたくよろしくお願いします。なお、URLはhttp://parnassum.web.fc2.com/です。

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