季節の音楽 皐月
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季節の音楽 皐月
皐月はローズマリー・クルーニーの唄う「バークレイスクエアのナイチンゲール」を採りあげる。これは、作曲がマニング・シャーウィン、作詞がエリック・マシュウィッツのジャズの名曲である。曲の題名はロンドンの地域と鳥の名前である。ロンドンの中心街のメイフェア地区にあるバークレイ・スクエア街路が舞台であってそこで恋人たちが出会い、楽しいひと時を過ごし、そして分かれていく。その度にナイチンゲールが囀っていた。そこでバークレイスクエアでナイチンゲールの声を聞くと去りし日が蘇ってくる・・とまあそうした若干ノスタルジックな曲想である(因みにナイチンゲールはその名の通り夜に啼くらしい)。曲はバースもリフレインも極めてきっちりと作られフェイクを許さない「頑丈さ」なのだが、それが不思議と曲の持つ「儚さ」を表していて心地良い。
これだけの名曲だから古今東西のジャズ・ヴォーカリスト達が歌い、また演奏もされている。JASONのお気に入りはローズマリー・クルーニーのアルバム「シングス・バラッズ(Sings Ballads)」に収録されているものだ。殆どギターのエド・ピッカードとのデュエットというのも嬉しいが、クルーニーの太く安定した歌声はこの曲の「頑丈さ」を十二分に歌い上げており実に感動的だ。クルーニーという人は惜しくも先年亡くなってしまったが、晩年はテレビドラマ「緊急救命室ER」のファーストシーズン第二話に「ボケた老歌手」として主演している。因みにこの出演は親類関係にあるジョージ・クルーニー(ERの小児科医役)のつながりという説が一般的だ。また更なる蛇足ながらこの時の日本語吹き替えはあのペギー葉山であったそうな。
さてこの演奏を知ったのは「スイングジャーナルが選ぶコンコード・ベスト」なるコンピュレーション・アルバムである。そのトップバッターを飾っている訳だがそれを聞いて一発で気に入って仕舞い、本体のアルバム「シングス・バラッズ」を即ゲットした。ここには皐月晴れを連想させる清々しさが満ちていると思う。






